ペッサリーとは

ペッサリーを勧められたら…

腟の出口から何かがはみ出す感じがして産婦人科を受診すると、子宮脱(あるいは膀胱瘤)と診断されることがあります。

その際に、治療方法としてまず勧められるのが、リングペッサリーです。短くして単にリングと呼ぶこともあります。

たいていの場合、お医者さんはリングペッサリーを「腟の中にリング状のプラスチック器具を挿入して、子宮と腟を持ち上げる仕組みです」と説明します。この説明を聞いて、すぐ試してみる人もいれば、使ってみようかどうかためらったり、恐ろしくて断ってしまったりなど、当事者の反応はさまざまです。

以下は、ペッサリーをこれから使うかもしれない人に向けて、ペッサリーの正しい知識と理解を得られるようにするための説明です。

女医さん

連続装着方式と自己着脱方式があります

比較

ペッサリーの挿入と抜去を医師にまかせ、定期的(たとえば3ヶ月毎)に産婦人科へ受診して点検を受ける使い方を『連続装着方式』と呼んでいます。以前はこれが一般的でした。最近では、ペッサリーを使用する女性が自分で挿入と抜去を行い、使用状況の点検は子宮がん検診のときなどについでに行う、という『自己着脱方式』も用いられています。

使いごこちは、人によって違います

ペッサリーは腟の広さに合わせたものを使います。サイズの合ったペッサリーを装着しても、使いごこちは人によってさまざまです。子宮と腟はうまく持ち上がってお小水の具合がよくなる人がいる一方で、異物感や痛みの出る人がいます。ということは、実際に試用してみない限り、それぞれの女性の子宮脱や膀胱瘤をペッサリーでうまく管理できるかどうかはわかりません。

サイズ合わせに、少し手間と時間がかかります

ペッサリーを使い始めるときには、通常、やや小さめのペッサリーの試用から始め、1ヶ月ほどたってからサイズの見直しを行います。使いごこちの個人差は別として、ちょうどよいサイズが見つかるのに、サイズをアップダウンしながら2〜3ヶ月かかることは珍しくありません。少し手間と時間をかけてでも、最もよくフィットするサイズを見つけるのがよいでしょう。

サイズ

ペッサリーの使用に向かない人

抗凝固薬や抗血小板薬を服用している場合、ペッサリーを使うと出血しやすくなり、衛生上の問題があります。また尿検査で血尿の判定になるなどの影響もあります。

以前に手術で子宮を摘出した人は、ペッサリーを腟内に入れると縦になってしまい、天井の部分にペッサリーが強くあたって傷つきやすくなります。この場合も、慢性的な出血や汚染を起こしやすくなります。

その他、ペッサリーは、心臓弁膜症を有する、中等量以上のステロイド薬を服用しているなど、特に感染症に警戒しなければならない人には向きません。感染症を警戒しなければならない持病のある人は、ペッサリーの使用を考えるときには、内科担当医にも相談しましょう。